大学生合格者の必勝勉強法レポート
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ここでは大学生で公認会計士試験に合格した人の体験談や勉強法について紹介しています。
大学在学中でも勉強次第で公認会計士に合格できる!
大学に通いながら公認会計士試験に合格した学生の体験談を集めました。
通学に時間をとられることなく効率的な時間活用ができた
私は大学3年の時、簿記初心者の状態から公認会計士の勉強を始め一発で合格できました。通信講座を選んだのは通学の時間がかからずに効率的に時間を活用できるからです。
講義動画を2倍速で再生できる機能が付いていたため予習の補強や復習によく使っていました。予習の補強は最初にテキストを読んでおいて講義動画で足りないところを埋める感じでした。
ダブルスクールという学習のかたちでしたが大学では会計士試験に近い簿記、会社法、ファイナンス論などの科目を取り、会計士試験の勉強と大学の講義が相補的関係になるように工夫することで両立ができました。
この勉強方法のメリット・デメリット
レポートのとおり、通信講座は「通学のために時間を費やすことがなく、効率的に時間を使える」というのが大きなメリットと言えますが、その反面、講座での学びをしっかりと進めるための自己管理ができていないと、勉強に遅れが生じる、途中で投げ出してしまうというリスクもあります。
講義を繰り返し聴ける通信講座が自分に合っていた
大学在学中に給与が高く海外でも活躍できることに魅力を感じ公認会計士を目指しました。短期合格するためにスピード重視で考えると効率的な通信講座が合っていて、講義を繰り返し聴けるのがよいと思いました。
特別な学習法があるわけではないですが、とにかくテキストのみを徹底的に利用しました。理論については基礎知識の理解にこだわり、答練ベースで進め枝葉の論点は一切手を付けませんでした。計算もテキスト付属の例題や基礎問題が中心で、答練で自分の苦手分野がわかるとテキストに戻ってという繰り返しでした。
テキストの内容で足りない場合は答練の解答をテキストの延長として考え、読み込みをしました。テキストだけでも工夫して何度も読み込むのがシンプルで効率が良いと思います。
この勉強方法のメリット・デメリット
テキスト利用を最重視するという勉強法自体は、しっかりやれば効率のいい学び方と言えますが、通学講座とは違って「同じ道を目指す仲間」を見つけにくい部分もあり「仲間とともに切磋琢磨したほうがやる気が出る」というタイプの人には不向きな部分もあります。
理解→暗記→実戦の繰り返しを徹底した
大学3年の就職活動を始めた時期に自分の将来を考え、就職はせずに公認会計士を目指そうと思いました。いくつかの予備校にも足を運びましたがネットで講義を好きな時に受けられるのが魅力で通信講座を選びました。
通常期の勉強方法はテキストと答練のみを使用して理解→暗記→実戦の繰り返しです。理解では講義を観ながらテキストに書き込みをして概要をつかみ、最終的に各ページの内容が自分で説明できるようにしておきます。
暗記は何も見ないでページに何が書いてあるのか説明できるようにすることです。何日か経って思い出せない状態になったらまた暗記をして繰り返し覚えます。実戦とは答練や過去問を解くことです。間違った問題はテキストに書き込み、次にテキストを暗記する時にそこを一緒に覚えることになります。
この勉強方法のメリット・デメリット
公認会計士の試験は暗記が役に立つ部分が多いので、暗記を繰り返すこの勉強方法は理にかなっていると言えますが、「とにかく何もかも暗記」という考えに走りすぎてしまうと、勉強がとことん作業的になってしまい、つらさが倍増してしまうリスクがあります。
DVD講座をすべて1.4倍速で視聴
貨幣に関する書籍を読んだのが会計に興味を持ったきっかけで、会計士不足という話を聞いて公認会計士を目指そうと思いました。私は個別DVD講座で受講していましたが全国どこにいても同じ講義が受けられるのが良かったです。
提供されるすべての講義を1.4倍速で視聴し、1日2講義を受けました。復習は講義を受けた時と実力テスト前に1回というペースでした。講師のアドバイスに素直に従うように務め、計算ミスの防ぎ方やスピードアップのテクニックなども習得しました。
計算科目ではDVD再生をストップした状態でテキストの例題や問題演習をその場で行うようにしました。毎日の学習時間を記録することで自己管理ができていたと思います。
この勉強方法のメリット・デメリット
DVD講座は、実際に通学せずとも全国どこにいても全く同じ質の講義が受けられるのが最大の魅力ですが、通学での講義と違ってあくまで「講師からの一方通行な講義」という側面もありますので、ただダラダラと見ているだけでは内容が身につかないことも多く、受講の際の意識が問われます。
翌日までの復習やテキストの一元化を心がけた
附属高校に通っていたため大学受験の代わりにと思い興味を持ったのが会計でした。高校卒業までに簿記2級を取得したので、その後は会計系の頂点である公認会計士に挑戦しようと思いました。
会計士受験と大学生活の両立が課題だったので先輩からアドバイスをいろいろいただき学習法を考えました。まずは学習を休まないこと、次に講義や答練を受けたら翌日までに復習すること、最後はテキストと答練を連動させテキストの一元化をすることです。
難関な試験なので2~3年かかることを覚悟していましたが、講師の方を信頼して学習に専念できたおかげで在学中に一発で合格できてうれしいです。
この勉強方法のメリット・デメリット
大学生活との両立を考えた勉強方法を実践している点は見事ですが、学習を休まない、翌日までに復習する、というスタイルを日々続けていくためには「自分の生活を律する強い意思」が必要です。意思が弱い人にとっては真似することが難しい勉強方法とも言えるでしょう。
予備校で体験講義を受けて受講を決めた
叔父が会計士をしていて話を聞くうちに仕事のやりがいを感じて自分も目指そうと思いました。予備校で体験講義を受けてこれなら大丈夫と思って受講をスタートしました。
講師の方に学習相談ができたことがよかったです。特にベテラン講師の方は多くの受験生を見てきた経験から適切なアドバイスをしていただき助かりました。
論文式試験まで2年と長かったため目標を見失わないように気をつけていました。目標を見据えて計画的に学習するのは難しかったですが、先輩受験生から話を聞けたのが役立ちました。受験仲間の存在は公認会計士合格のために重要だと思います。
この勉強方法のメリット・デメリット
予備校で受験仲間と切磋琢磨しながら学ぶスタイルは、やりがいを感じられるという点で特に大きな意義がありますが、その反面、長い通学受講による負担感も出てきやすいので、その負担も踏まえた長期的な視野で計画的に学習する気持ちを持つことを求められる部分もあります。
科目によって勉強法を変えた
高校の時に初級会計学という選択授業があって面白いと思ったのがきっかけで公認会計士を目指すことになりました。
勉強のやり方は同じ方法は通用しないので科目によって変えていました。特に企業法の論文は理解も大切ですが半分以上は暗記が必要になると感じていました。
あとはリスクが高いところを重点的に勉強していましたが、これは監査論のリスクアプローチの応用です。重要性重視の勉強法で22位という上位合格者になることができました。
この勉強方法のメリット・デメリット
「勉強のやり方を科目によって変える」「リスクが高いところを重点的に勉強する」というスタイルは、正しいやり方、正しいリスクの認識ができていれば非常に効果的ですが、その変え方、リスクの見きわめ方そのものが難しいと感じてしまう人も少なくありません。
WEB講義を経て通学クラスへ合流
私が公認会計士を目指したのは自由で何かに依存せずに自立した生き方ができると考えたからです。勉強をスタートしたのは大学2年の後半からでした。
私が受けた講座のカリキュラムが短答と論文を分けて集中的に攻略する考え方だったので効率的だと思いました。短答で広い知識と計算力を身につけ、論文でその必要な部分だけ掘り下げて学習できるからです。
当初は大学のサークルの代表をしていて授業や答練が受けられないことがあったのですが、WEBですぐに講義を受けられ通学クラスへの合流がスムーズにできたのもよかったと思います。
この勉強方法のメリット・デメリット
時間的な制約がある中で「時間を選ばずあとから何度でも見返せる」というWEB講義の特性を上手く活用した勉強方法ですが、「スキマ時間を無駄なく勉強に活用する」という強い意思がなければ続けられない勉強法でもあるので、人によっては挫折を感じてしまうこともあります。
時系列に見る勉強法
どこで授業を受けるか
公認会計士講座は、大きく分けると通学講座と通信講座の2種類がありますが、そのどちらを選ぶべきかは、本人の性格や時間的な制約の有無によって異なります。
「アルバイトなどに時間をとられることがなく、予備校の場所も近い」「受験仲間と競い合う刺激がほしい」「自分だけでは学習に集中できない」という場合は通学講座を選ぶといいでしょう。
逆に、時間や距離に関する制約があって通学が厳しい場合や、「自分のペースで学びたい」「ある程度の自主性を持って勉強に取り組める」という人は通信講座を選ぶといいでしょう。
そして通学講座を受ける場合は「どの席に座って受講するか」も選べますが、これはできるだけ前列の真ん中、つまり「講師の目の前」に座ることをおすすめします。
講師がすぐ前にいることで常に講師の目を意識するようになり、その結果、授業中にボーッとしたり、居眠りしてしまうリスクを最小限にすることができます。この毎日の「授業を聞く姿勢の差」は、積み重なると大きいですよ。
通信講座なら、自宅でのWEB講座やDVD講座による学習は、できればパソコンやテレビなどの大画面で見るのがおすすめです。スマホの小さい画面で見るよりも臨場感があり、その分内容が頭に入ってきやすいという利点があります。
授業が始まると
スクール・予備校の授業の流れは基本的に、
- 講義でいろいろと学んでいくレクチャー期
- 簡易的な模試である答練を繰り返す答練期
- 試験対策の総仕上げをする直前期
という構成になっています。
レクチャー期の間に全ての範囲をひと通り学び終える、という形になりますので、ここでどれだけしっかりと必要な知識を理解し、自分のものにしていくかが、非常に重要なポイントとなります。
授業が始まったら、通学講座であっても、できれば授業は録音しておくのがおすすめ。そしてその録音を、通学時の電車の中など、スキマ時間を利用して倍速で聞き流すのです。一度実際に受けた講義だけに、聞き流すだけでもそれなりに復習としての効果が期待できますので、この方法はかなりおすすめです。
もちろん通信講座の場合も、WEB講座やDVD講座を復習として繰り返し倍速で聞き流すという手を使うのは有効でおすすめです。ただし「いきなり聞き流す」のではなく、初回はじっくりと画面の向こうの講師を見ながら、しっかりと授業を受けているという気持ちで受講して下さい。
ひたすら答練
答練期は、公認会計士の勉強の中でも特につらい時期と言えます。レクチャー期のように新しいことを覚えるわけでもなく、ひたすら答練を続ける日々となるからです。
ただ、通学講座を利用して教室で答練をこなすことは「他の受講生とともに決まった時間の中で答練を解く環境は、ある程度の緊張感があり、本番に近い雰囲気を味わえる」という利点があります。
このような「試験本番を意識した答練の実践」が難しくなるのが通信講座です。自宅だとどうしても緊張感は感じなくなりますし、さらに時間管理もあやふやになりがちだからです。
そうした不利を少しでもカバーするためには「部屋をスッキリ片づけるなど、答練だけに集中できる環境を作る」「タイマーなどを使って答練の時間を正確に区切り、時間いっぱいまで見直しをする」といった工夫をしてみるのがおすすめです。
試験直前
試験を直前に控えた直前期におすすめなのは、ひたすらテキストを何度も読み流すような形で見返すという学習法です。
特に、「財務・理論」「企業法」「監査論」については、1週間に1周するペースで読み流していくのが効率的でおすすめです。
テキストを読んで理解できない部分があっても「そこが理解できるまで次に進まない」というのではなく、流し読みを繰り返す方がおすすめです。
じっくり読んで周回に時間をかけてしまうと、せっかく読んだところもまた忘れてしまいがち。それよりも流し読みで周回を稼いだほうが「忘れないうちにまた同じ内容を読む」という形の反復練習になり、内容もそのうち理解できるようになりやすいのです。
総評
大学生は社会人や主婦に比べたら学習に専念できてよいと思われがちですが、サークル活動など学生なりにやることも多く、大学生活と公認会計士受験の両立は意外と苦労しているようです。
これは大学生に限ったことではないと思いますが合格者の体験談を読むと講座の教材であるテキストを徹底的に使いこなし、自分なりの勉強スタイルが確立できるかがカギのようです。
また倍速講義の受講やネットでどこでも学習できる通信講座の特徴を上手に生かして効率的に勉強していると感じました。今後は技術の向上でさらに学習スタイルが変わっていくことが予想されます。